調べてびっくりしたんだけど、温泉そのものの所轄庁って環境省なんですよ。
温泉を採りすぎないように温泉資源の保護という点から管轄しているそうです。
昔は厚労省が所轄庁でしたが、現在は厚労省では入浴施設などの営業に関することを担当しているそうです。
そもそも温泉とは?
温泉については「温泉法」で定められているのです。
この中には温泉の成分や禁忌症については掲示の義務付けをしています。
しかし、温泉の効能、適応症については温泉法には記載がありません。
わたしたちはむしろこっちをメインに見ていますよね。
適応症の掲示については、各都道府県知事の判断にゆだねられています。
ただし、温泉法には載っていませんが、同じ環境省のパンフレット「あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは」や「逐条解説温泉法」にくわしく適応症が載っていましたので、そちらから引用します。
「あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは」はとってもわかりやすくて一読の価値アリだよ!
ところで温泉ってほんとうに効果あるの?
どんな効き目があるの?
「あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは」
温泉の含有成分、入浴の温熱作用、周辺環境や気候などが総合的にはたらき、心理反応、生体反応をひき起すことで効用を発揮します。
温泉そのものというより、「おうちのおふろ」とはちがう色んなことが組み合わさって、こころやからだによい影響を与えてくれる、って感じでしょうか
病気が治るの?
「あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは」
特定の病気の治癒よりも、
・症状、苦痛の軽減
・健康の回復、増進
など全体的に改善する効用があります。
すぐに効用はわかるの?
「あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは」
短期間でもリフレッシュ効果がありますが、十分な効用を得るためには2~3週間程度の療養期間が適当でしょう。
仕事をしていると、温泉宿には2~3泊が限界ですが、本当に温泉の効果を感じるためには湯治のような長逗留が必要そうですね
でも、短期間でもリフレッシュ効果はあるって書かれてるとなんか安心しますよね(笑)
適応症にはどういうのがあるの?
温泉(療養泉)の適応症の提示基準というものがあります。
その中では次の2種類に分けられています。
- 泉質を問わず共通する「一般的適応症」
- 泉質によって定められた「泉質別適応症」
一般的適応症
療養泉の一般的適応症(浴用)
- 筋肉若しくは関節の慢性的な痛み又はこわばり
(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期) - 運動麻痺における筋肉のこわばり
- 冷え性、末梢循環障害
- 胃腸機能の低下
(胃がもたれる、腸にガスがたまるなど) - 軽症高血圧
- 耐糖能異常(糖尿病)
- 軽い高コレステロール血症
- 軽い喘息又は肺気腫
- 痔の痛み
- 自律神経不安定症、ストレスによる諸症状
(睡眠障害、うつ状態など) - 病後回復期
- 疲労回復、健康増進
「逐条解説温泉法」より
泉質別適応症
掲 示 用 泉 質 | 浴 用 | 飲 用 |
---|---|---|
単 純 温 泉 | 自律神経不安定症、不眠症、うつ状態 | ー |
塩 化 物 泉 | きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症 | 萎縮性胃炎、便秘 |
炭 酸 水 素 塩 泉 | きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症 | 胃十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、耐糖能異常(糖尿病)、高尿酸血症(痛風) |
硫 酸 塩 泉 | 塩化物泉に同じ | 胆道系機能障害、高コレステロール血症、便秘 |
二 酸 化 炭 素 泉 | きりきず、末梢循環障害、冷え性、自律神経不安定症 | 胃腸機能低下 |
含 鉄 泉 | ー | 鉄欠乏性貧血 |
酸 性 泉 | アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、耐糖能異常(糖尿病)、表 皮化膿症 | ー |
含 よ う 素 泉 | ー | 高コレステロール血症 |
硫 黄 泉 | アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症(硫化水素型については、末梢循環障害を加える) | 耐糖能異常(糖尿病)、高コレステロール血症 |
放 射 能 泉 | 高尿酸血症(痛風)、関節リウマチ、強直性脊椎炎など | ー |
上記のうち二つ以上に該当する場合 | 該当するすべての適応症 | 該当するすべての適応症 |
飲用可能な泉質がこんなにあるとは知りませんでした!
一般適応症と重なる記述については、特に効果ありということなんでしょうか?
まとめ
- 温泉には効果がある
- 温泉だけでなく、入浴行為自体の効果や自然環境に触れるなど、複合的な要因がこころやからだに作用する
- 温泉それぞれの特徴を知り、上手に利用しよう
- 温泉はいいなあ